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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

しかもそれが瓶をぶちまけるように降り出して、すぐに、ごろごろぴかりと来るんだからたまりません。往来をあるいているものは不意をくらって、そこらの軒下へ駈け込む。芝居や小説でも御承知でしょう。この雨やどりという奴が又いろいろの事件の発端になるんですね。はははははは。しかし又、その夕立のきびきびしていることは、今云うように土砂ぶりに降ってくるかと思うと、すぐにそれが通り過ぎて、元のように日が出る、涼しい風が吹いてくる、蝉が鳴き出すというようなわけでしたが、どうも此の頃の夕立は降るまえが忌に蒸して、あがり際がはっきりしないから、降っても一向に涼しくなりません。やっぱり雷が鳴らないせいかも知れませんね」

老人は雷の少ないのを物足らなく感じているらしく、この頃のようではどうも夏らしくない、時々はゆうべのように威勢よく鳴って貰いたいなどと云って、わたしのような弱虫をおびやかした。それから引いて、老人は雷獣の噂をはじめた。

「日光なんぞの山のなかに棲んでいるのは当りまえでしょうが、江戸時代には町なかへも雷獣があらわれて、それをつかまえたという話はたびたびありました。