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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

「六三郎……粋な名前だな。その六三郎にお園が用があると云って牽引いて来てくれ。いや、冗談じゃねえ。御用だ」

御用と聞いて、彦八はすぐに駈け戻って、六三郎を引っ張って来た。四月の末になってもまだ満足に移りかえが出来ないらしく、かれは汚れた女物の袷を着ていた。けちな野郎だと多寡をくくって、半七はいきなり嚇し付けた。

「やい、六。てめえ、ふてえことをしやがったな。真っ直ぐに白状しろ」

「へえ、なんでございます」

「ええ、白らばっくれるな、てめえの襟っ首にぶらさがっているのはなんだ。千手観音の上這いじゃあるめえ。よく見ろ」

六三郎の襟には何かの黒い毛が二本ほど引っかかっていた。彦八も初めて気がついてよく見ると、それは備前屋の娘の手に残っていたのと同じ物であった。それを発見すると、彦八は俄かに眼をひからせて彼の腕を引っ掴んだ。

「なるほど、親分の眼は捷え。さあ、野郎、神妙に申し立てろ」

「まあ、待て」と、半七は制した。「なんぼこんな野郎でも往来で詮議もなるめえ。やっぱり自身番へ連れて行け」

ふたりに引っ立てられて、六三郎は近所の自身番へゆくと、年の若い彦八はすぐに呶鳴った。