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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

二階は六畳と八畳のふた間で、藤太郎は表に向いた六畳に寝ていたらしいが、半七のあがって行った時には、もう起き直って蒲団のうえに行儀よく坐っていた。藤太郎はことし二十歳の小柄の男で、いかにも病人らしい蒼ざめた顔をしていた。

「お早うございます」と、藤太郎は手をついた。「このたびはいろいろと御心配をかけて恐れ入ります」

「どこかお悪いそうですね」と、半七はかれの顔をのぞきながら云った。「なるほど、顔の色がよくないようだ、起きていてもいいのですかえ」

「こんな体たらくで失礼をいたします。たいした事でもございませんが、どうも暁方から頭が痛みまして……。あいにくの時でまことに困って居ります」

医者に診て貰ったかと訊くと、それほどのことでもないらしいので、差しあたりは店の薬を飲んでいると藤太郎は云った。芝に上手な占い者があるので、母は朝からそこへたずねて行った。父は日本橋の親類へ相談に行った。妹のたよりが一向判らないので、家じゅうがゆうべから碌々に寝ないで騒いでいると彼は話した。

「そうすると、おまえさんは病気のよくなり次第に、越ヶ谷とかへ行くつもりですかえ」と、半七はまた訊いた。