Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
葱鮪の鍋の引っくり返った灰神楽のなかで豊吉はもろくも縄にかかって、町内の自身番へ引っ立てられた。
「やい、豊。てめえ、手むかいをする以上はもう覚悟しているんだろう。正直に何もかも云ってしまえ。てめえは信濃屋に泊まっている甚右衛門とどうして近付きになった」と、半七はすぐに吟味にかかった。
「別に近付きというわけじゃありません。去年の暮に一度たずねて来て、なにか手文庫の錠前がこわれているから直してくれというので、宿屋に見に行きましたが、あいにく留守で、こっちも忙がしいのでそれぎり行きませんが、その甚右衛門がどうか致しましたか」
「白らばっくれるな。さっき南京玉を見たときに、てめえはどうして顔の色を変えた。さあ、有体に申し立てろ。手前なんで甚右衛門を殺した。ほかにも同類があるだろう、みんな云ってしまえ」
「でも親分。無理ですよ。なんで私が甚右衛門を……。今もいう通り、たった一度しか逢ったことのない男をなんで殺す筈があるんです。察してください」と、豊吉は飽くまでも抗弁した。
「まだそんなことを云うか。おれが無理か無理でねえか、南京玉に聴いてみろ」と、半七は睨み付けた。