Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
そうして、かれら七人のなかで雪達磨の一件に直接関係のあるのは、かの錺職の豊吉と源次と、近江屋九郎右衛門と石坂屋由兵衛との四人であることが判った。
豊吉が品川から連れてきたお政という女は、もう年明け前でもあったが、それでも何やかやで三十両ばかりの金がいるので、豊吉は抱え主にたのんで先ず半金の十五両を入れて、女を自分の方へ引き取ることにした。のこる半金の十五両は去年の大晦日までに渡す約束であったが、とてもその工面は付かないので、彼は同類の甚右衛門にたのんだが、甚右衛門は素直に承知しなかった。
「おれのところへそんな事を云って来るのは間違っている。神田の近江屋か石坂屋へ行け」と、かれは情なく跳ねつけた。
しかし近江屋へは今までたびたび無心に行っているので、豊吉もさすがに躊躇した。よんどころなく品川の方へは泣きを入れて、七草の過ぎるまで待って貰うことにしたが、豊吉自身の手では正月早々にその工面のつく筈はないので、かれは大雪の小降りになるのを待って、三日ひるすぎに再び甚右衛門の宿へ訪ねてゆくと、町内の角であたかも彼の帰ってくるのに出逢った。豊吉はよんどころない事情を訴えて、かさねて金の無心をたのむと、甚右衛門はやはり承知しなかった。