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Japanische Klassiker mit Furigana

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とうおういぶん

東奥異聞

佐々木 喜善

Lesen Sie 東奥異聞 (とうおういぶん) von 佐々木 喜善 (ささききよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.862 Zeichen · 124 Bildschirme

Aozora Bunko

そして翌朝いってみると木の伐り屑がみな元のように元木に付着して切り目がくわっているので伐りまた伐りすること、三十日余になったが、何日も同じことである。その男もほとほと困じ果てていると、ある夜夢に一人の老翁現われて告げていうことには、かの木の伐り屑を毎夕がた焼き捨てれば成就するだろうという。それからは毎夕切り屑を焼き捨ててついに伐り倒したが、その木が倒れて対こうの川向いの山までも枝梢は打ち靡いた。おもなる幹部の長さばかりも百四十間あったという。あまり幹がりっぱなのでそれで一個の丸木舟を造り鵜住居湾に浮かべたが非常に重いので、うまく使用に堪えぬままに片岸浜というに繋ぎおいたが、それも年数たつにしたがってだんだん腐ってしまった。

ところがふしぎなことには、その腐朽してあった船体がある一夜のうちに姿を消して行くえ不明になった。その当時橋野川にサケの上る時期であったので、某という漁夫が溜め場を監視しているとこの川のいちばん川上の溜め場の川底に何物ともつかぬふしぎなもの潜みいる。某はそれを大※をもって突き刺すと川面いちめんに血に染まって赤くなった。だがあまりにようすが凄じかったのでそのままにして帰り、つぎの日かに仲間を多勢引き連れてそのもの退治に現場にいってみると何物もおらぬ。