Japanische Klassiker mit Furigana
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かきのきのあるいえ
柿の木のある家
壺井 栄
Lesen Sie 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 15.460 Zeichen · 32 Bildschirme
」
それでフミエはやっと安心しました。そのまたあくる日のことでした。夕食のあとおかあさんは、
「どうも今夜のような様子ですから、よろしくおたのみします。」
とおばあさんにいいました。そしてフミエに手伝わせて奥の納戸に床をのべ、部屋の片すみに柳ごうりなどをならべました。こうりの中に生れてくる赤ん坊の着物や、おしめが入っているのを、フミエも洋一もよく知っているので、もううれしくてなりません。洋一はおかあさんのそばへすりよっていって、
「ね、男の子だよ。」
とささやきました。おかあさんはふきだし、そしてすぐまじめな声になり、
「そんなこと、いうものじゃないのよ、どっちが生れても喜んでちょうだい。」
フミエはさすがになんにもいいませんでしたが、でも心の中では妹の方がいいと思いました。男だと洋一は自分だけの弟のようなかおをして、なかなかだかしてはくれまいと思ったからです。やがて産婆さんがみえると、
「さあ、きょうはおばあさんの部屋ですよ。もう八時すぎたでしょう。早くおやすみ。」
おかあさんの言葉に調子を合せて、産婆さんも白いエプロンをきながら、
「あしたの朝おめめがさめると、ちゃんと赤ちゃんがいますからね、たのしみにしておやすみなさい。