Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かきのきのあるいえ

柿の木のある家

壺井 栄

Lesen Sie 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 15.460 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

」

フミエと洋一はねまきをかかえ、めいめいの枕をもっていんきょ所へゆきました。おばあさんはもう先にきて、二人のためにねどこをのべてくれているところでした。そこは六畳と四畳半のはなれで、二メートルほどの長さの廊下一つで、母屋とつながっていました。けれど、その廊下は奥納戸につづいているので、今日はそこを通ることをとめられ、二人は土間におり、柿の木の下を通っていんきょ所へゆきました。廊下の戸をたててあるので母屋の物音は、なんにもきこえません。おばあさんは二人のねどこをさしずし、

「さあ、おとなしくねなされよ。」

そういって電灯にとりつけてあるひもを引くと、部屋の中は急に二燭のうすあかりに変りました。おばあさんの足音がきこえなくなると、二人は暗い灯の下で、小さな声で、生れてくる赤ん坊のことを話しあいました。それはこれまでに何度も二人で話したことばかりです。しかし何べん話してもまるではじめてのような気がしました。まして今夜は、その弟だか妹だかいよいよほんとに生れるというのですから、なかなかおとなしくねむるわけにはゆきません。

「ぼくは、男だと思う。」

「私は女の子よ。