Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さくらじま

桜島・日の果て・幻化

梅崎 春生

Lesen Sie 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 169.810 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが君の場合はちがうよ。君は、何故自分がこういう頽廃におちこんだか、その原因を知らないんじゃないか」

「原因知ったってどうにもならぬでしょ」と私が答えた。「原因なんて無いのかも知れない」

「そう、原因が無いというのは本当かも知れない。君は僕とはてんで違うんだ。君は、普通の人の眼から見れば、だらしない男だというだけの話なんだ」

私はにがいものを口におし込まれたような気がした。「あんただってだらしない男だけに過ぎないですからね」

天願氏は盃をぐっとほした。「君は今、僕に親近感を持っているらしいが、そりゃ誤りだ。君には僕がわからないよ」

「底を割れば同じじゃないか」

「同じじゃないさ。君は苦しんでいるだろう。僕は毎日毎日が苦しくない。むしろ愉しい位だ」

私の心の中から、潮騒に似た音を立てて、さまざまの言葉が出て来た。

「あなたは何時か旅川が嫌いだと言ったけれど、旅川から一種の圧迫を感ずるためでしょう。だからあれを嫌うのでしょう」

「圧迫? 圧迫なぞ感じはせんよ。何と言ったらいいか――」天願氏は遠い所を見る眼付になった。「むしろ肉体的嫌悪を感じる」

「そりゃ嘘だ。