Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
同じこと、もしジーナがいなくてスパセニアだけだったとしても、私にはスパセニアをあのままのからだにはしておけなかったに違いありません。
水へ入るのは、まだいくらか肌寒く、歩くには暑いさんさんたる太陽の直射を浴びながらただもう夢中で、私は肉の疼きだけをモテアマシ切っていたのです。そしてやっとのことで、湖の水門のあたりまで辿り着きましたが、まったく私にはもう、窈窕も凜々しさもお侠も淑やかさも何もかもが、一切合切区別つかなくなってしまいました。
ともかく二人揃っているばかりに、辛じて私は理性を奮い起して、不躾な真似もせずどうにかこうにか最後の一日も、楽しく送ることができましたが、さてその翌る日発つ時には、父親は門口まで、そしてジーナとスパセニアは四里離れた大野木村のバスの乗り場まで、私を送って来てくれました。私にはイルシューという赤毛の一番温和しそうな馬を、スパセニアは例の白馬を、そしてジーナは栗毛のプルーストの鼻面を並べて……話といって何にもありません。来月夏の休みになったら、きっとスグいらしてねえ、とただそれだけのことを思い出したように、何度も何度もくり返しているだけです。