Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
「そう、僕は大学生だけれど?」
それがどうしたんだといわんばかりに、私は聞き返しました。途端に、亭主の顔の色といったらないのです。唇まで血の気をなくして、
「だ……だ……旦那様……そ……それは」
と震えて口がきけないのです。その瞬間、逃げ出すようにドドドドドドと、階段を駈け降りて行く跫音が聞こえます。
「旦那様……た、た……容易ごとではございません。そ……それは……」
真っ青になって手足ばかり震わせているのです。
「幽霊でございます……石橋様のお嬢様の、幽霊に違いございません」
「…………」
「旦那様、どちらの方でございます? 上のお嬢様でございましょうか? 下のお嬢様でいらっしゃいましょうか?」
「二人で送って来てくれたよ! ……生きてるのに、幽霊なぞと……そんなバカなことが、あるものか!」
「生きてではございません。お二人とももう……」
「何……?」
途端に私も全身から血の気が引きました。
「四カ月ばかりも前にお亡くなりでございます……」
夢中で私は起き上がりました。
「……何でも、東京の大学生とかを、えらく怨んでたという噂でございましたが……ああ、やっぱり噂のとおりだった……恐ろしいこんで……恐ろしいこんでございます。