Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
要するに、両氏の死の真因は、原因と目さるべきもの何にもなく、前記船頭の言葉から推して、十八日の夜船頭を帰した後の、月明を楽しみつつ無人の孤島の寂寥のうち、芸術家気質の繊弱な神経の持ち主の棚田判事が突然に精神に異状を来して、来国光を振るって斬りつけたために、已むなく井沢判事も防禦の挙に出で、両者不幸なる最期を遂げたものではないかと、判断するより仕方がない。そしてまたそう考えるほかには、何と解釈の下しようもないと、取調べの検察当局も、まったく匙を投げている」
私の引用する新聞記事は、これで終りですが、もちろんこの記事の中にも、腑に落ちかねるものが、沢山見受けられます。孤島の寂寥が、作曲をするような繊弱な、芸術家のセンスを狂わせたのではないか? と、新聞は述べていますが、どんな神経の持ち主たりとて、たった一晩ぐらいの寂寥さで、発狂するとは考えられないことです。しかもいわんや、家を出る時すでに、秘蔵の名刀を携えている以上、何げなく談笑している肚の底では、両判事ともひそかに死に場所を、大村湾中の臼島と定めていたことは、もはや明白なる事実ではないかと、思われます。