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Japanische Klassiker mit Furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme

Aozora Bunko

そうすれば、今夜はもう仕方がないから、その辺で野宿をして、明日は朝の七、八時頃には、小浜へ行き着けるに違いないと思ったのです」

と言葉を切って、しばらく休んでいた。

「でも、もうそんな山の中の話なぞは、お厭でしょう? 簡単に、申上げてしまいましょう。その晩は到頭その山の中で、野宿をしてしまいました。元気な時でしたから、碌な仕度もせず、碌な食糧一つ持たずに、平気の平左だったのです。

そして、翌る朝は夜が明けるとスグに、歩き出しました。私の辿っている道は、最短距離のつもりでわざと、山の背伝いの細道を、分けていたのです。そして今朝歩き出してからでも、もう三時間くらいは歩いていましたから、野宿したところからでも三、四里ぐらいは来ていたろうと思います。

やっと、吻っとしました。今頂に立って、大きな赤松の枝の間から眼を放った遥かの端れに、涯しもない海が、真蒼な色を見せているのです。地図にも載っていませんから、ここが何というところかわかりませんが、いよいよ海岸へ出端れて来たのです。南高来郡の西端、千々岩湾の海岸へ、抜けることができたのです。この海岸に沿っていけば、小浜の町へ辿り着けることは、もう間違いありません。