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Japanische Klassiker mit Furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme

Aozora Bunko

夕方誰も通らぬ時に、あんなところを一人で歩いていると、今でもその坊さんが怨めしそうな顔をして、芒や茅の向うに、朦朧と映ってくるんだよ。細い声を出して、モシモシこの辺にお高という腰元の働いている棚田という家はありませんかい?」

と私は堪らなくなって祖母の袂の中へ顔を突っ込む。

「ハハハハハハいいんだよ、いいんだよ、もう話はおしまいだよ。

お前があんなところへ行きさえしなければ、そんなに怖いものは出て来ないのだよ」

と祖母は私の頭を撫でて、怖い話を止めにするのでしたが、全身真っ黒に焼け切ってから、歩き出して、ボロボロの灰になった男というのは、何もあながち、棚田の仕置き場の僧侶に限った話ではありません。後年、私が読んだ講談本にも、豊臣秀吉の家来で、泉州堺の町を焼き払った何とかいう豪気な侍が、火焙りの刑に処せられた後、眼も鼻も口もない真っ黒けな焼死体になってから歩き出して、倒れたら粉々の灰になったということが出ていたような気がします。こういう怪奇な伝説に、奇怪な物語はつきものかもしれませんが、しかし別段祖母がウソ飾りをつけ加えているらしくもないのです。

いずれにせよ、私が祖母から聞かされて怖がっていた、四、五十年以前のあの上小路あたりの淋しい景色を思い出しますと、祖母の話してるのは、いわんや、それからさらに百年も