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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「でも、いいかしら、こちらは?」

「こちらは大丈夫よ。わけをお話ししたらきっと許して下さるわ。みんなで道ちゃんを大巻の子にしたいって、いつもおっしゃっているぐらいだから。きょうお留守でないと、すぐお願いしてみるんだけど、お父さんもお母さんもご親類のご法事でお出かけなの。」

「義兄さんは?」

「もう間もなく帰るころだわ。」

そう言っているところへ、ちょうど徹太郎が帰って来た。茶の間にはいって来て次郎たちの顔を見ると、「よう」と声をかけ、すぐ服をぬいで真裸になり、井戸端に行ってじゃあじゃあ水をかぶっていたが、まもなくぬれタオルを両肩にかけてもどって来た。そして、敏子に向って、

「このごろは、次郎君とも道江さんとも、いっしょに飯をくう機会がなかったようだね。きょうは老人たちも留守だし、若いものだけでどうだい。」

「そう? じゃあ、何にも出来ませんけれど、あたしすぐお支度しますわ。……道ちゃん、さっきからのこと、自分で義兄さんにお話してみたらどう?」

敏子はそう言って立って行った。

「話って何だい。」

徹太郎は大して気にもとめないような調子でたずねた。道江は顔を赤らめてぐずぐずしている。