Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
僕の第一の敵は、だから、あいつです。あいつさえたたきつければ、ストライキは食いとめられるんです。」
すると、徹太郎は言った。
「そうだと、君はなおさら道江さんの用心棒みたいになるのを避けた方がいいね。万一にも、君の馬田に対する気持の中に、ストライキ問題と道江さんの問題とがからみあっているとすると、それは君自身の人間としての値うちに関することだし、うっかり出来ないことだよ。とにかく馬田と同じレベルに立っての勝負はよしたがいいね。」
次郎は高いところからまっさかさまに突きおとされたような感じだった。
間もなく四人は、敏子が用意してくれた食卓についたが、話はあまりはずまなかった。
食事を終ると、徹太郎は散歩かたがた道江の帰りをおくって行くことにした。そとはまだ明るかった。次郎もいっしょについて出たが、彼の胸の中には、きょう一日の出来事が、おもちゃ箱をひっくりかえしたように、ごったがえしになっていた。彼は歩きながら、その一つ一つをひろいあげてみた。血書提出、県当局の警戒、校内の動揺、朝倉先生訪問、私服刑事、馬田とのにらみ合い、大巻訪問、とそのいずれをとってみても、彼には鉛のように重たい感じのすることばかりであった。