Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
」
「そうか。それで何もかもわかった。それで君のお父さんもその席に出られたというわけだね。」
次郎はあきれたように少佐の顔を見ていたが、
「先生は、ゆうべのこと、もう何もかもご存じですか。」
「うむ。大体は知っている。私の方には、もういろんな報告があつまっているんだ。」
と、少佐はいかにも勿体らしく言ったが、
「しかし、君もよく白状してくれた。君の白状で事情が一層はっきりしたんだ。」
次郎の耳には、白状という言葉が異様にひびいた。そして次の瞬間には、たまらない侮辱を感じてテーブルの下で両手をぎゅっと握りしめた。
すると少佐は、急にはじめのくだけた態度になり、
「わしも、君にかくす気がないということがわかって、すっかり安心した。かくす気があるかないかが、実は君の幸福のわかれ目だったんでね。」
次郎はやはりテーブルの下で手を握りしめたまま、つめたい眼で少佐を見かえしていた。
「それで、ついでにもう少したずねたいことがあるんだ。しかし、そのまえに、君に誤解されてもつまらんから、ちょっと断っておきたいことがある。それは配属将校としてのわしの立場だ。わしは、ただ君らに、右向け左向けを教えるために学校に来ているんではない。