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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme

Aozora Bunko

俊亮は、しかし、三人の様子には無頓着なように、

「それで、実は、私はこんなふうに考えたいのですが、まちがっていましょうか。次郎は、思慮はあるが、策がない。もし仰しゃるとおうに策があって思慮のない人間でしたら、どんな恥ずかしいことでもして、きょうの処分をまぬがれることが出来ただろう、とそう思うのですが。」

三人の眼は俊亮の顔に釘づけにされた。

俊亮は微笑してそれを見くらべている。

しばらくして、曾根少佐が、まるで相手にならん、といわぬばかりの顔をして、眼を天井に向けた。同時に西山教頭が言った。

「あなたは、そんなことを言って、処分を収消させようとでもなさるおつもりですか。」

「とんでもない。」

と、俊亮はふき出すように笑って、

「私は、次郎にあくまでも筋を通させたいとこそ思え、自分から先に立ってそんな下品な策を弄しようとは、夢にも考えていません。お言葉を承っただけでも恥ずかしい気がいたします。」

西山教頭は顔を真赤にして曾根少佐を見た。曾根少佐は相変らず天井を向いたまま、眼をぱちぱちさせている。

「次郎は、これまで、一所懸命で筋をとおして来ましたし、これからもとおすだろうと思います。