Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
また、朝倉先生が五・一五事件を非難したために学校を追われるのも、それを阻止しようとするお前たちの運動が失敗するのも、時勢がすでにそうなってしまっている以上、何とも仕方のないことだ。そしてその結果がおまえたちのストライキになるとすれば、それもやはり自然の成行きだというよりない。時の勢いで世の中が狂っている以上、その狂いが直るまでは、正しいことから正しい結果ばかりは生まれて来ないんだ。まあ、いわば一種の運命だね。」
次郎はもう泣いてはいなかった。彼は、まだ十分かわききれない眼を光らして、父の顔をにらむように見つめていた。
「むろん私は、それが自然の成行きだからただ見おくっていればいい、と言うのではない。今の場合、おまえたちが気をつけなければならないことは沢山ある。とりわけ大事なことは、自分で自分のお調子にのらないことだ。おまえは、おまえの血書に少しも不純な気持はない、と信じているようだが、なるほど不純だというのは言いすぎかも知れない。しかし、私には、おまえが自分で気づかないうちに、血書に何か英雄的な誇りを感じているように思えてならないんだ。血書なんていうものは、元来誇るべきものではない。