Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme
ことに講師陣の編成について苦労が多かったらしい。
「著書や世間の評判などをたよりにして、この人ならと思って会ってみると、思想傾向と人柄とがまるでちぐはぐだったりしてね。知性と生活情操とがぴったりしている人というものは、あんがい少ないものだよ。」
そんなことをいったりしたこともあった。
先生が在宅の日には、よく夫人が外出した。それは寮母として参考になるような施設をほうぼう見学するためであった。また、その方面の参考書も、見つかり次第買って帰った。しかし、ふだんは先生の秘書役といったような仕事を引きうけ、また、先生の留守中は本館の工事のほうの相談にも応じていた。
次郎は学校に通うので、まとまった仕事の手助けはあまりできなかったが、それでも家におりさえすれば、塾堂建設に役だつような仕事を何かと自分で捜しだして、それに精魂をぶちこんだ。畑も片っぱしから耕して種をまいた。鶏舎も三十羽ぐらいは飼えるようなのを自分で工夫して建てた。こうしたことには、郷里でのかれの経験が非常に役にたった。そして、その年の暮れには、鶏に卵を生ませ、畑に冬ごしの野菜ものさえいくらか育てていたのである。