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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ふむ。」

と、朝倉先生も真顔になって首をかしげた。

「むろん、恋愛か、戦場か、という問題につきあたった場合、日本の青年たちが実際にとる態度はもうきまっています。よほど変わった青年でないかぎり、国家の要請のまえには恋愛などは何でもないといった態度をとるんです。しかし、そういう態度がはたして恋愛の比重を正直にあらわしたものかどうかは、疑問だと思うのです。正直なところは、むしろ恋愛のほうの比重が大きい場合が、多いんじゃないでしょうか。」

「そうかもしれないね。何と言ったって、恋愛は本能的なものだから。しかし、恋愛のほうの比重が大きければ、それが、どうだというんだね。」

「ぼくは、日本の青年は、恋愛について、もっと正直であってもいいと思うんです。」

「というと、恋愛の比重が大きければ、公けの義務なんか、けっとばしてもいいと言うのかね。」

「一概にそうは考えていないんです。人間が組織の中に生きている以上、いっさいの個人的関心を乗りこえて果たさなければならない公けの義務があることは、ぼくも知っています。ただ、ぼくがおそれるのは、青年たちが、自分の心に問うてみて非常に比重の大きい、しかも、当然生かしてもいい、いや、進んで生かさなければならない純潔な恋愛までを、時局とか、国家の要請とかいうような意識で、むりにしめ殺しているん