Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme
読書会のあとは軽い室内体操、つづいて音楽。それがすんだのが四時半で、それから五時半の夕食までは自由時間だった。塾生たちがその時間を、異変の話についやしたのはいうまでもない。どの室からも興奮した声がひっきりなしに流れた。
一方、塾長室では、小川先生と朝倉夫人に朝倉先生と次郎とが加わって、ひそひそと話しあいをはじめた。話は、しかし事変そのもののことよりも、事変が塾に及ぼす影響についてのことが多かった。
小川先生は言った。
「さきほど玄関口で理事長からちょっとおききしたところでは、荒田さんが変なことを思いついているらしいですよ。」
「変なこと? 何でしょう。」
と、朝倉先生が眼を見はると、
「全国の私設の青年指導機関の連合組織を作ってはどうか、というんだそうです。」
「それで思想を統制しようとでもいうんですか。」
「むろん、そうでしょう。表面は連絡提携とか、共励切瑳とかうたうでしょうが。」
「そんなこと、急に思いついたんでしょうか。これまで私はまだ一度も耳にしたことがありませんが。」
「さあ、それはわかりません。理事長もさっきの電話ではじめてきかれたらしいんです。