Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.223 Zeichen · 320 Bildschirme
やっぱり年が教えるんですね。」
お浜は、よくそんなことを得意らしく言っては、次郎の警戒心の言訳をしなければならなかった。
お民の方からは、それ以来、三日にあげず、いろいろの人が次郎を迎えに来た。中には、お浜が飯米欲しさに次郎を手放したがらないのだ、といったような口吻をもらして、彼女を怒らすものもあった。
お浜にして見ると、次郎を手放すのはつらいには、つらかった。しかし、次郎がさきざき実家でどんな立場に立つだろうかと考えると、内心不安を感じずには居られなかったので、お民からの使いに対しても、ひどく反感を持つようなことはなかった。むしろ、最近では、なぜもっと早く次郎をかえしてしまわなかったろうかと、それを後悔しているくらいであった。
ことに、飯米欲しさに次郎を手放さない、などと言われることは、彼女の気性として、我慢の出来ないことであった。そんな時には、ついかっとなって、次郎を、使いに来た人の方に無理に押しやるような真似をすることさえあった。しかし、次郎に泣きつかれたり、逃げられたりすると、いつもそのままになってしまうのであった。
ところが、ある晩だしぬけに、お民自身が迎えにやって来た。