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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.223 Zeichen · 320 Bildschirme

Aozora Bunko

正木の祖父――「本人には、考えというほどのこともありますまい。何しろ、まだ子供のことでしてな。」

本田の祖母――「でも、訳もなしに、こちら様にご迷惑をおかけ致しましては、私共といたしまして……」

正木の祖父――「いや、わけはあります。つまりその……いつかもお宅で申しました通り、わしが当分預かってみたいのでしてな。はっはっはっ。……それとも、わしの考え通りにはさせんとおっしゃるかな。」

正木のお祖父さんの声も、次第に高くなって来た。

本田の祖母――「いいえ、滅相な。わたくし、そんなつもりで申しているのではございません。それはもう、貴方様のお手許で躾けていただけば、何よりでございましょうとも。でも、私の方から申しますと、あれも同じ孫でございますし、一人残して置いて、変にひがみましてもと存じましたものですから、ついその。ほ、ほ、ほ。……お民さん、どうだね、せっかくああおっしゃって下さるんだから……」

お民――「ええ、でも、今度は、あたし、ほんとにあの子にすまない気がしてならないんですの。永いこと里子にやったり、置きざりにしたりしたんでは、一生親とは思われないんじゃないかしら、などと考えたりしまして……」