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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.223 Zeichen · 320 Bildschirme

Aozora Bunko

「ここにいたければ、いてもいい。じゃが、もっと素直な心になって貰わんと、みんなが困る。父さんもそれを心配していられるんじゃ。」

それを聞くと、次郎の頭には、すぐ謙蔵の顔が閃めいた。彼だけがこの席をはずしているわけも、どうやらわかるような気がした。しかし、それならそれで、はっきりそう言ってくれてもよさそうに思えた。何で父は、母の看病のことなんかで、あんな意地悪を言ったんだろう。そう思うと、やはりわけがわからない。次郎は、しくしく泣きながらも、頭の中は、かなり忙しく仂かせていた。

「お祖父さんのおっしゃる通りだ。」と、今度は俊亮が言った。

「もうお前も六年生だ。少しは道理もわかるだろう。少しのことにすねたりして、お祖父さんやお祖母さんに、いつまでも心配をかけるんじゃない。それに第一、――」と、少し間をおいて、

「伯父さんや叔母さんのご苦労は、これからなみ大抵じゃないんだ。何しろ病人を世話して下さるんだからね。この上、お前に変にひねくれた真似なんかされたんでは、この父さんが全く申訳がない。母さんだって落ちついて養生が出来ないだろう。お前は、母さんの看病ぐらい何でもないように言っているが、本当の看病はね、病人に気をもませないことなんだ。