Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.223 Zeichen · 320 Bildschirme
」
「おやおや、えらいご奮発だね。でも、預る気になってくれて、わたしも奥さんに申訳が立つというわけさ、……どうれ、また気が変らないうちに、奥さんに知らしてあげようか。」
お糸婆さんは、にたにた笑いながら奥に行った。そして、お民にさんざん噛みつかれながらも、ともかくもうまく話をまとめた。
そこで次郎はその日から、恭一に代って、お浜の家に里子に行くことになったわけなのである。
だが、お浜が次郎をいつまでもお猿さん扱いにして嫌っていたかというと、そうではない。三四ヵ月もたつと、彼女の愛情は、もうすっかり恭一から次郎の方へ移ってしまっていたのである。
お民は、次郎が次男坊なためか、或いはお浜が言ったように、実際猿みたいな顔をしていたためなのか、恭一を預けていた頃にくらべて何かにつけ冷淡だった。お浜にはそれが癪だった。そして、それがかえって彼女の次郎に対する愛着を増す原因のひとつでもあったのである。
ある日、お浜は次郎の大きくなったのを、お民に見せたいと思って、しばらくぶりでやって来た。するといきなりこんな会話が始まった。
お民――「おかげで、お猿さんも随分大きくなったわね。