Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ししゃのしょ
死者の書
折口 信夫
Lesen Sie 死者の書 (ししゃのしょ) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.340 Zeichen · 126 Bildschirme
当麻の村人の中には、稀に、此が山田寺である、と言うものもあった。そう言う人の伝えでは、万法蔵院は、山田寺の荒れて後、飛鳥の宮の仰せを受けてとも言い、又御自身の御発起からだとも言うが、一人の尊いみ子が、昔の地を占めにお出でなされて、大伽藍を建てさせられた。其際、山田寺の旧構を残すため、寺の四至の中、北の隅へ、当時立ち朽りになって居た堂を移し、規模を小くして造られたもの、と伝え言うのであった。そう言えば、山田寺は、役君小角が、山林仏教を創める最初の足代になった処だと言う伝えが、吉野や、葛城の山伏行人の間に行われていた。何しろ、万法蔵院の大伽藍が焼けて百年、荒野の道場となって居た、目と鼻との間に、こんな古い建て物が、残って居たと言うのも、不思議なことである。
夜は、もう更けて居た。谷川の激ちの音が、段々高まって来る。二上山の二つの峰の間から、流れくだる水なのだ。
廬の中は、暗かった。炉を焚くことの少い此辺では、地下百姓は、夜は真暗な中で、寝たり、坐ったりしているのだ。でもここには、本尊が祀ってあった。夜を守って、仏の前で起き明す為には、御灯を照した。
孔雀明王の姿が、あるかないかに、ちろめく光りである。