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Japanische Klassiker mit Furigana

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ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lesen Sie 死者の書 (ししゃのしょ) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.340 Zeichen · 126 Bildschirme

Aozora Bunko

その頃になって、天真宗豊祖父尊様がおかくれになり、御母 日本根子天津御代豊国成姫の大尊様がお立ち遊ばした。その四年目思いもかけず、奈良の都に宮遷しがあった。ところがまるで、追っかけるように、藤原の宮は固より、目ぬきの家並みが、不意の出火で、其こそ、あっと言う間に、痕形もなく、空の有となってしまった。もう此頃になると、太政官符に、更に厳しい添書がついて出ずとも、氏々の人は皆、目の前のすばやい人事自然の交錯した転変に、目を瞠るばかりであったので、久しい石城の問題も、其で、解決がついて行った。

古い氏種姓を言い立てて、神代以来の家職の神聖を誇った者どもは、其家職自身が、新しい藤原奈良の都には、次第に意味を失って来ている事に、気がついて居なかった。

最早くそこに心づいた、姫の祖父淡海公などは、古き神秘を誇って来た家職を、末代まで伝える為に、別に家を立てて中臣の名を保とうとした。そうして、自分・子供ら・孫たちと言う風に、いちはやく、新しい官人の生活に入り立って行った。

ことし、四十を二つ三つ越えたばかりの大伴家持は、父旅人の其年頃よりは、もっと優れた男ぶりであった。