Japanische Klassiker mit Furigana
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つばくろ(つばくろ)
燕(つばくろ)
山本 周五郎
Lesen Sie 燕(つばくろ) (つばくろ(つばくろ)) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.395 Zeichen · 52 Bildschirme
理由は、ほかにもう一つ大切なものが、――うん」
松林のかなたで、青年たちの歓声が起こり、続いて活気の溢れる歌ごえが聞えた。
「なんの騒ぎだ」と梶本が訊いた。
「わからないかな」
「娘たちの声もするようだが」
「わかる筈だがね」と又左衛門が穏やかに笑った、「若い者と娘たちが、一年に一度だけ半ば公然と席を並べたじゃないか」
梶本は口を尖らせた。それから一種の微笑をゆっくりとその顔にうかべた、「――茸狩りか」
又左衛門は頷いた。梶本は湖のほうを見ているので、又左衛門の頷いたことはわからない。二人はそのまま暫く、若者たちの浮き立つような歌ごえを聞いていた。
「しかし、佐藤は知らないだろうが」と梶本が云った、「茸狩りを待っているのはいくじなしだけと云われていたんだよ、茸狩りなんかで娘たちといっしょになって、わくわくするような者は軽蔑されたものだ、すばしっこいやつは茸狩りなんぞ見向きもしなかったね」
「音頭を取るのは梶本だったな」
「おれが、――なんだって」
「その」と又左衛門が云った、「そういう方面の音頭を取ったのは、梶本だったというのさ」
そんなことも知っていた