Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おぎふくうた

犀星王朝小品集

室生 犀星

Lesen Sie 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.794 Zeichen · 211 Bildschirme

Aozora Bunko

「つれの女も焼くのか。」

「女も盗人と同罪だ、女を焼かないで誰を焼くのだ、盗みというやつは女がいつも背後にいるのだ。」

村人はこぞって追風の立つ日を待った。その間にも或る夜の畑の中で盗人を見つけた一人の村人が、永追いをして斬られ、深傷を負った。そして畑の作物は掠み取られ、いやがうえに村人の憤りを駆り立てることになったのである。斬られた村人は言った。若い武士だ、剣のような蒼白い顔立ちをし、古びた太刀をはいていた。太刀の使い手らしいから用心せよと皆に注意した。まるで疾風のように去ったが、山麓の方に消え失せたとも言った。

「一刻も猶予すべきではない、当にもならない風の日なぞ待たないで、事を決しようではないか。」

村人は翌日、枯草の山を野の四方に積み立て、折から、やや烈しい追風のあるのを見て、皆こぞって火を放つ用意をした。草は古藁のように乾き、野はかまどのように熱く土さえ燃えそうな暑い日になった。彼らが四方から火をつけようとしたとき、突然、早馬に乗った一人の武士が、三人の供をつれて疾駆してくる姿を見付けた。馬は野をはすかいによぎって走った。

「早く火を放て。」