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Japanische Klassiker mit Furigana

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おぎふくうた

犀星王朝小品集

室生 犀星

Lesen Sie 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.794 Zeichen · 211 Bildschirme

Aozora Bunko

どの言葉にもうそはなく、そしてそれはいつも、ぎりぎりのところで口火を切っていた。或る言葉は言葉ではなくて一つの行為でもあり苛責でもあった。美しいつねるような苛責だった。さらに彼女は男というものの肉体の不思議さを思いえがいた。その不思議さは彼女にとって行くほど複雑な、さまざまの心理と行為の奇蹟のようなものであった。たとえば男というものの腕だけの世界でも、それがちょっとでも、女のからだにさわると、かつて知ることのできなかった頼母しい信頼しきった腕力が感じられ、それにもたれていることだけで、何もいらないような一切を放棄した信条が花桐の心に湧いた。「ああいう立派な殿中の勤めさえ捨てさせた男というものは、全く女にとっては何も彼もいらないように仕向けて来るものだ。女にとって男というものは神仏なぞとくらべられない、惹きつけるちからを持っているものだ。」と、彼女は感じた。かつて持彦の放埒に慄えた彼女は、もう慄えることがなくなっていた。何と男とあっている間じゅう、花桐はふしぎな顫えをかんじていたことだろう、指がちょっとさわっても顫え、話をしているだけでも顫えた彼女に、それらの総ての慄きがなくなったいまは、その顫えが心の奥ふかくはいりこんで、肉体のなかでこまかく顫えているのだ、そしてその顫えはしだいに持彦の名を呼びつづけて