Japanische Klassiker mit Furigana
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はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 白髪鬼 (はくはつき) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.046 Zeichen · 224 Bildschirme
瑠璃子は上気して艶々した頬をニッコリさせて答えた。
「じゃ、これから出掛けよう。今夜お前に見せるものがあったのだね」
「エ、どこへですの。何を見ますの」
「オヤ、もう忘れたのかえ。ホラ、婚礼がすんだらきっと見せて上げると約束したじゃないか。わしの財産、わしの宝石」
「マア、そうでしたわね。あたし見とうございますわ。どこですの。どこにしまってありますの」
彼女はその財宝故にこの老人と結婚したのだもの。早く見たいのも無理ではない。
「秘密の倉庫があるのだよ。少し淋しい場所だけれど、お前これから出掛ける勇気があるかね」
「エエ、あなたと一緒なら、どこへでも」
「よしよしそれじゃすぐ出掛けよう。実はその倉庫は昼間だと人目にかかる心配があるのだよ。わしは夜でなければ出入りしないことにしているのだよ」
そして、わし達は、まるで駈落者の様に、手に手をとって、邸の裏口から忍び出した。
「遠いのですか」
瑠璃子は暗い町を、わしのうしろから急ぎながら尋ねた。
「ナニ訳はないよ。五六丁歩けばいいのだ」
「でも、そちらにはもう町はないじゃありませんか。どこへ行きますの」
わしの新居はS市の町はずれにあったので、少し歩くと、淋しい野原であった。