Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Lesen Sie 百足ちがい (ひゃくあしちがい) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.491 Zeichen · 56 Bildschirme
――そうか、うう、赤井のやつが、……それでわかった、うう、よくわかった。
彼は納得をして、唸った。着任以来、周囲の人々がなぜあんなに自分に関心をもったか、関係もなく用もないのに、なぜ人が自分を呼んで話しかけたりつまらないような質問をしたか、初めて又四郎にはわかったのである。
「百足ちがいというのはですね、それは誤伝です、要約すると、私に関する話は、うう、概してそういうふうに誤って伝えられているようで、多少はこれは迷惑なんで」
「あらあ間違いですの、あらいやだ、間違いでしたの、まあいやだ」みつ枝は愛らしく眼をくるくるさせる、「――では百足ちがいのどこが違いますの、本当はなにちがいなんですの」
「――うう、それはですね、百足ではない、……百足、……それは多分その、字、手紙かなにかで間違えたと思うんですが、百足ではなく、ひゃくあしちがいというわけです」
「あらいやだ、どうしましょう、ほほほ、すると駆けっこでもなすったんですのね」
「――いやそうではないのです、駆けっこではない、うう、しかしこれは、また、いつか話します」
又四郎は手の甲で額の汗を拭いた。
いつか話す。