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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひゃくめんそうやくしゃ

百面相役者

江戸川 乱歩

Lesen Sie 百面相役者 (ひゃくめんそうやくしゃ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.801 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

土間には仕切りもなく、一面に薄よごれたアンペラが敷いてあるきりだ。しかもそこには、紙屑だとかミカンや南京豆の皮などが、一杯にちらばっていて、うっかり歩いていると、気味の悪いものが、べったり足の裏にくっつく、ひどい有様だ。だが、当時はそれで普通だったかも知れない。現にこの劇場なぞは町でも二三番目に数えられていたのだからね。

はいって見るともう芝居は始まって居た。看板通りの異国情調に富んだ舞台面で、出て来る人物も、皆西洋人臭いふん装をしていた。僕は思った、「これは素敵だ、流石にRはいいものを見せて呉れた」とね。なぜといって、それは当時の僕達の趣味にピッタリ当はまる様な代物なんだから。……僕は単にそう考えていた。ところが、後になってわかったのだが、Rの真意はもっともっと深い所にあった。僕には芝居を見せるというよりは、そこへ出て来る一人の人物即ち看板の百面相役者なるものを観察させる為であった。

芝居の筋もなかなか面白かった様に思うが、よくは覚えてないし、それにこの話には大して関係もないから、略するけれど、神出鬼没の怪美人を主人公にする、非常に変化に富んだ一種の探偵劇だった。