Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(七) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 330.262 Zeichen · 662 Bildschirme
と、義貞は衆に豪語していた。その日の評定においてである。
顕家も加わっていた。
「……ですが」と、彼は年少なので、いと控え目に、
「われら、千五百里の道(古里の数)を昼夜なく馳せのぼって来たみちのくの兵馬は何ぶんにも疲れはてておりまする。せめて一日は休息させてやりたいと思いますが」
「オオ花の将軍北畠殿よな」と、義貞の総大将ぶりも、その人へは眸を和めて「ごもっともだ。途中風雪の御難儀だけでもずいぶんえらかったことでおわそう。……したが、長途を来た兵馬というものは、生じ一両日休ませると、かえって骨がゆるんで物の役にはたたぬものだ。いッそ息を抜かせぬにかぎる。――北畠どの、それが用兵のこつというものです。おわかりかの」
と、訓えるような口調だった。
顕家は赤面して、
「よくわかりました」
といったきりで黙った。次いで諸将の発言もあったが、多くは義貞の意向ですすめられ、みかどのご裁可をみるや、ただちに大規模な作戦活動に移っていた。
園城寺、すなわち三井寺の炎上を見たのはこの日のことである。この正月十六日合戦は、大津合戦とも当時呼ばれた激戦だった。
「しまった」