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Japanische Klassiker mit Furigana

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しほんたいへいき

私本太平記(七)

吉川 英治

Lesen Sie 私本太平記(七) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 330.262 Zeichen · 662 Bildschirme

Aozora Bunko

――滞京中には、服部治郎左衛門に連れられて、洛中を見てあるき、東西の市ノ棚では、弟たちへの土産に、独楽を買った。また、母やら卯木への土産も買って、やがていそいそ、従者十騎と共に河内へ帰って行った。

折ふしまた、正成へは、同日、大納言のつかさから、

予テノ願ヒニ依

特ニ謁ヲ賜ハセラル

明、未刻(午後二時)

参内アルベキ也

との通達があった。

待ちぬかれていたことである。そのため、正行の訪れも、国の便りも、じつは心の外だったような容子がなくもなかった。事実、彼はこの参内と、そして、めったにはめぐまれえない天子直々の拝謁を機に、或る一期の覚悟をしていたらしい。

早朝から正成は身浄めして自室にこもっていたが、やがて五位ノ尉の衣冠をただし、供にも南江正忠、矢尾ノ常正など、いつにない列伍をただして出て行った。定刻、花山院の仮皇居へつくようにである。――それを爺の左近は、さすが何か、ただ事ならじと察したらしく、六条の門から不安そうな眼ざしでいつまでも見送っていた。

豆と豆がら

やがて定刻が来ていた。

母屋の玉座には御簾がたれ、お胸のあたりが仰がれる程度にそのすそは巻かれてある。