Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(七) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 330.262 Zeichen · 662 Bildschirme
「喪に服して、今日から七日の間、尊氏は酒、魚鳥を口にせず、別行(精進潔斎)を執ろうとおもう。そしてあすは内山にて、亡き妙恵を弔うであろう。衆僧に用意をつたえておくがいい」
あくる日、尊氏は、直義や日野賢俊をつれて、内山の有智山寺にのぞみ、少弐妙恵の霊をねんごろに弔った。
法会につらなった筑紫の諸将は、犠牲者への心からな傷みを尊氏の姿に見て、「――このような将軍へなら、身の将来をこのひとへ託しても悔いはない」と、みな尊氏への信頼を一ばい深くしたようだった。
わけて、少弐頼尚は、
「かかる破格な御供養をたまわり亡父には死花が咲いたようなもの。さだめし地下でよろこんでおりましょう」
と、法会がすむと尊氏の前で感泣していた。
けれど前夜いらい、尊氏が喪に服して「魚鳥を口にせず」としていたため、なんとなく、陣中、士気も揚がらないふうだった。
で、頼尚はその晩、尊氏の営所へ、わざと鮮魚や野鳥の一ト籠を献上に持って出て、
「十二刻(一昼夜)の御別行(服喪)だけでも、このさい過分至極なのに、もしお体にでもさわっては一大事ですし、また、陣中どことなく銷沈のていにもござります。