Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
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妙子はもう、以前の彼女が持っていた性的魅力を完全に取り返していた。あの病気の時に幸子が見た、廃頽した、疲れ切ったような感じ、―――どす黝く濁った、花柳病でもありそうな血色、―――ああ云う風に皮膚が一遍たるんでしまっては、もうもとの溌剌さに立ち復ることは出来まいかと思えたのに、いつの間にか又活き活きとした、頬の豊かな近代娘になっていた。でも貞之助が本家の手前を考えて、当分別居だけはしていた方がよい、と云うことだったので、矢張甲麓荘に寝起きしつつ、毎日大概半日は蘆屋で暮すようにしていた。そして、前に彼女が使っていた二階の六畳が再び彼女に与えられたので、近頃は折々その部屋に閉じ籠って、日あたりのよい窓の下で一生懸命ミシンをかけていることがあった。それは幸子が取って来てくれる注文の仕事をするのであったが、もともと洋裁は好きなので、やり出すとなかなか熱心に続け、夕食もそこそこにして又二階へ上ったりした。幸子はなるべく奥畑に妙子のことで金銭上の迷惑を掛けないようにと思うところから、それと云わずに始終注文を貰って来てやるのであったが、そう云う風に精出して働いている妙子を見ると、又いとしくもなって来るのであった。