Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
ほんとうに、この妹にはこう云う仕事好きな一面もあったのだ、活動的で、じっとしていられない性分であるから、グレ出したら悪い方へもどんどんグレて行くけれども、導きようで良い方へも伸びる人なのだ、才能があって、手先が器用で、僅かな間に何事でもモノにしてしまう妙子、………舞を舞わしても上手であるし、人形を作らしても立派なものだし、洋服を縫わせれば又この通りだし、………全く、まだ三十になるやならずの女の身で、こんなにもいろいろの技術を備えている者があるだろうか。………
「こいさん、よう根が続くわなあ」
と、幸子は、夜の八九時頃までミシンの音が聞えていると、二階へ上って来てよくそんな風に云った。
「悦子が寝られへんよって、ええ加減にしなさい、あんまり精出したら肩凝らすで」
「ふん、………今日じゅうに仕上げよう思うててんけど、………」
「明日にしいな、そない稼がんかてええやないか」
「うふふ」
と、妙子は鼻の奥で笑って、
「実はちょっとお金の欲しいことがあるねん」
「お金ならあたしに云いなさい。………なあ、こいさん、………あたしかてお小遣いぐらい上げられるがな」
幸子は、夫が昨今或る軍需会社に関係し出してから彼女も懐工合がよく、家計の方も大分ゆとりが出来るようになっていたので、雪子の世話など殆ど本家の仕送りを受けず、此方で負担していたの