Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんがくずきのかていから

羅生門・鼻・芋粥

芥川 竜之介

Lesen Sie 羅生門・鼻・芋粥 (ぶんがくずきのかていから) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.240 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

この時、かなり痛切に、君が日本を離れるのだという気がした。皆が、成瀬君万歳と言う。君は扇を動かして、それに答えた。が、僕は中学時代から一度も、大きな声で万歳と言ったことがない。そこで、その時も、ただ、かぶっていた麦わら帽子をぬいで、それを高くさし上げて、パセティックな心もちに順応させた。万歳の声は、容易にやまない。僕は君に、いつか、「燃焼しない」(君のことばをそのまま、使えば)と言って非難されたことを思い出した。そうして微笑した。僕の前では君の弟が、ステッキの先へハンケチを結びつけて、それを勢いよくふりながら「兄さん万歳」をくり返している。……

後甲板には、ロシアの役者が大ぜい乗っていた。それが男は、たいてい、うすぎたない日本の浴衣をひっかけている。いつか本郷座へ出た連中であるが、こうして日のかんかん照りつける甲板に、だらしのない浴衣がけで、集っているのを見ると、はなはだ、ふるわない。中には、赤い頭巾をかぶった女役者や半ズボンをはいた子供も、まじっていた。――すると、その連中が、突然声をそろえて、何か歌をうたいだした。やはり浴衣がけの背の高い男が、バトンを持っているような手つきで、拍子をとっているのが見える。