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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

元来申分ない縁談の上に扱い人が専門家だったから、スラ/\と運んだ。友三郎さんが何食わぬ顔で西川家の店先へ現れた時は手筈が万端完っていたのだった。その次の日曜に伯父さんは、

「操さんからもお聞きでしたろうが、実は今日は芽出度い用件で上りました」

と改まって、以来再三香わして置いた縁談を先ず貞子夫人に持ち出した。

「兄さん、斯ういうことは私一人の計らいじゃ参りませんわ。何うぞ主人に御相談下さいませ」

と貞子夫人は例によって主人を立てた。尤もこの際は相手が主人の実兄だから、形式ばかりではない。殊にこの間のこともある。

「清次郎はあなたさえ宜しければ宜しいんでしょう」

「いゝえ、今回は私、一切口出しを致しません。万事主人の決定に委せたいと存じます」

「貞子さん、それじゃ困りますよ」

「いゝえ、私も先頃御説諭を戴きましてから考えました」

「それじゃ清次郎初め御一同の御評議ということに願いましょう」

と伯父さんは友三郎さんと操さんを呼んで、清次郎氏の面前で縁談の内容を発表した。

貞子夫人は商家の平民と聞いて、無論気に入らなかった。しかし自分が善い子になりたい時は主人公に反対させる術を知っている。