Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「その士族平民の件で宮地さんが又一思案してくれたのさ。あの人は智恵があるよ。そうして消息通だ。探偵だね。ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーは自分のこともあの人に訊く方が早いと言っていたが、実際真正だよ。君、君はお互の先祖に御家人のあったことを知っているかい?」
「さあ。桃の湯かい?」
「然うさ。感心に知っているね。彼処を起用しようってのさ」
「駄目だよ、湯屋の親爺なんか」
「いや、先祖を利用するのさ」
と新太郎君は宮地さんから聞いた一部始終を話した。
「成程。考えたね」
「何うだろう?」
「さあ。本所へ調べに行くと困るぜ。彼処は借金だらけだって評判だよ」
「名を出すんじゃない。唯、母方に御家人があったと言う丈けさ」
「御家人って士だろうね?」
と現代青年の寛一君はこの辺明確な観念を持っていない。
「士だろうさ。そら、鈴木主水さ」
「鈴木主水? 妙なものを引っ張って来たね」
「君は知らないかい? そら、『鈴木主水という士は』って」
「……春は花咲く青山辺のか? 成程、あれは士と断ってあるが、御家人だったかい?」
「その青山から聯想したんだよ。傘を張っていたか何うか知らないが、貧乏だったことは分っている」