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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

「一体ならお前は士族平民の話が出た時に考えてくれる筈だ。商売をしていたって、理窟のないところへ下げる頭はない。旗本が何だ? 平民には平民の見識がある」

と父親は凝っと怺えている丈けに動もすると腹が立つ。

「…………」

「お直もお直だ。此奴がこんな我儘ものになったのは皆お前が甘やかすからだ」

「然うでございましょうとも。家で悪いことと申したら、皆私の所為でございますよ」

と母親も負けていない。

「然ういう不貞腐れだもの」

「でも悪いと仰有るのに好いと申せば御機嫌がお悪いじゃございませんか?」

「情愛々々って言っても、お前のは猫可愛がりだから何にもならない」

「男親の前へ出ると思うことが碌々言えない子ですから、女親が相談に乗ってやらなければいじけるばかりですわ」

「何あに、狡いんだ。お前が言いなりになるからだ」

「いゝえ、あなたが厳し過ぎるからですわ。箸の上げ下しに小言を仰有るからですわ」

「この頃は言わない積りだがな」

「仰有らなくても怖い顔をしていらっしゃいますよ」

「顔は生れつきだ。馬鹿!」

と父親も面相の批評までされると益※(二の字点、1-2-22)敦圉かざるを得ない。