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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうたく

荷風随筆集(下)〔全2冊〕

永井 荷風

Lesen Sie 荷風随筆集(下)〔全2冊〕 (しょうたく) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.633 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし日に日に経験する異様なる感激は、やがて朧ながらにも、海外の風物とその色彩とから呼起されていることを知るようになった。支那人の生活には強烈なる色彩の美がある。街を歩いている支那の商人や、一輪車に乗って行く支那婦人の服装。辻々に立っている印度人の巡査が頭に巻いている布や、土耳古人の帽子などの色彩。河の上を往来している小舟の塗色。これに加うるに種々なる不可解の語声。これらの色と音とはまだ西洋の文学芸術を知らなかったにもかかわらず、わたくしの官覚に強い刺※を与えずにはいなかったのである。

或日わたくしは、銅羅を鳴しながら街上を練り行く道台の行列に出遇った。また或日の夕方には、大声に泣きながら歩く女の列を先駆にした葬式の行列に出遇って、その奇異なる風俗に眼を見張った。張園の木の間に桂花を簪にした支那美人が幾輛となく馬車を走らせる光景。また、古びた徐園の廻廊に懸けられた聯句の書体。薄暗いその中庭に咲いている秋花のさびしさ。また劇場や茶館の連った四馬路の賑い。それらを見るに及んで、異国の色彩に対する感激はますます烈しくなった。

大正二年革命の起ってより、支那人は清朝二百年の風俗を改めて、われわれと同じように欧米のものを採用してしまったので、今日の上海には三十余年のむかし、わたくしが目撃したような色彩の美は、最早