Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
」
「だんだん薬喰いをして置かなければ、寒さでからだが持たなくなるのよ、あれ食べたあと、からだ中が燃え、眼なんかすぐきらきらして来て、何でもはっきり見えて来るんだもの、おじさま、慍らないでね、時どき、いただかしてよ。」
「可哀そうになあ。」
「だっておじさまは、でかい、牛まで食べておしまいになるでしょう、牛はもうもう鳴きながら毎日屠殺場に、なんにも知らないで曳かれて行くんだもの、目高なんかと桁違いだわ、もうもうは、殺されても、まだ、殺されたことを知らないでいるかも判らない、きっと、もうもうは、何時でも、昔の昔から何かの間違いで殺されているとしか考えていやしない。」
「もうもうも可哀そうだが、目高も可哀そうだ。」
「では、暢気に、ぶらりぶらりと歩いている豚はどう。」
「あれもね、何とも言えない、みじめなもんだ。」
「これからは、もうもうも食べないし、ぶうぶうも食べないようにしましょうね、せめて、おじさまだけでも、その気になっていらっしったら、牛も豚も、よく聞いて見ないと判んないけど、うかぶ瀬があるような気がするわ。」
「うむ。」
「とうとう今年はあたい、子供を生もうと願いながら、産む間がなかった。