Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「きみはいくつになる。」

「あたい、生れて三年経っているの、だから、こんなにからだが大きいの。」

「人間でいうと二十歳くらいかな、頭なぞがっちりしているね。」

「ええ。でも、おじさま、人を好くということは愉しいことでございますという言葉は、とても派手だけれど、本物の美しさでうざうざしているわね。」

「それ以上の言葉は先ず見つからないね、女の人の言葉としては正直すぎているくらいで、誰でもそうは書けないものがあるね、大胆な表現でしかも極めて普通なところがいいね、どんな人なの。」

「逢ってみたいの。」

「きれいな人かどうか、それが気がかりなのさ。」

「それはそれはきれいな人よ。せいは低いけど。」

「何をしている人なんだ。」

「或る雑誌の編集をしている方、海棠夫人という名前がついている方なの。」

「その手紙を貰った相手は誰。」

「歌舞伎俳優だったのだけれど、いまは、たまにしか出ない名のある俳優なのね、おじさまはきっと名前をいえばお判りでしょうけど、あたい、お友達から口どめされているから、言えないわ。けどね、人を好くということは愉しいことでございますというのは、とても、たまらないよい言葉ね、人を好くということは、おじさま、言ってごらん遊ばせ。