Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
ひょっとすると図面引きかな。なんとか言ってくれよ。」
「知らない、あたい、あの方のこと言わないってお約束がしてあんだから、いくら、おじいちゃまだって言えないわ、誰にだっていうもんか。おうい、おじさま、そろそろお出掛けのお時間よ、早くお髭を剃ってお湯にはいって、ご用意なさらなければ、時間に遅れたら大変なことになるわよ。」
「憂鬱だな、講演というものはもう三日前から、食慾がなくなって了うし、胸は酸っぱくなるし、元気までなくなる、……」
「だってこの間からお書きになっていた原稿を程よく、時間をお置きになってろうどくなさればいいのよ、さあ、お髭をお剃りになって。」
「きみは来てはだめだよ。」
「だってあたいがいなかったら、おじさまはびくびくして講演出来ないじゃないの。あたい、うしろに隠れていて、おしりを抓っておあげするわ。」
「だからお節介はやめてくれと言うんだ。一人なら吃りながらでも喋れるが、きみがいると気が散るんだ、頼む、きょうは来ないでくれ。」
「なんて悲壮なお顔なさるわね、じゃ、行かないわよ。」
「慍るなよ、おじさんは一人だと、さばさばして何でもお喋りが出来るんだ。