Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

ていたのさ。」

「だっておじさまは何故そんなお顔をなさるの、また、額から汗がにじんで来たわ、ひょっとするとあぶらかも知れないわ。」

「おじさんの驚いたのは、その女ときみとが話をしたということに、驚いているんだ、きみはその女をまるで知らないくせに、いま言うことがみんな本当のことなのだ、その実際のことにやられているのだ。」

「お背中をさすっておあげした時、なりの高い方だということが、背中のすじの長いことですぐ判ったわ。」

「どういう声をしていたんだ、声のことを言ってごらん。」

「柔らかくて聞き返す必要のない透った声だったわ、あたい、あなたにお目にかかったことをおじさまに、みんなお話するというと、お停めしてもきっと仰有っておしまいになるから、おとめしないと仰有っていたわ。」

「そして何か言伝がなかったか。」

「あたいにね、おじさまを好く見てあげてと言っただけだわ、きょうは十五年振りにお目にかかれたと、それきりお別れしちゃった。いくら呼んでみても振り返りもしないで、出口の方にお往きになったのよ。」

「たしかにその人は田村ゆり子と言ったんだね、きみが介抱してあげた人がぐうぜんに、そんな名前の人だった訳じゃないね、時計のことも、ぐうぜんに似た話だとするより、おじさんの考えようがないんだが。