Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ええ、お顔ははればれしていました、脚が早くて別れたとおもうと、もう、階段を降りていらっしった。あたい、おじさまに釣られてみんな言って了ったけど、まだ、おじさまは彼の人のことは些とも話さないわね、一たい、どういうお話をしていらっしったの。」

「引っくるめていうと税金の話なんだ、あの女はこの頃、何でも働きつづめてやっと穴を抜け出したらしいの、穴って抱えの家のことなんだがね、そしたら二年分の税金がどかっとやって来たというんだ、二年間で八万何千円という税金の告知書を目の前に置いて、眼がくらんだそうだ、それを抱え主がすぱっと払ってくれたんだ、べつに頼みもしないのにね、そこで、ほら、あの女はもとの商ばいに逆戻りさせられるということになるんだ。」

「税金がまた穴ん中にあの方を突き墜したことになるのね。やっと匐い上ったところを、頭から無理やりに突き戻して了ったのね。」

「僕はそんな話を初めて聞いたが、税金を払うためにね、どれだけの人間が死ななくともいい命を死んだことか。」

「その税金の女の人とおじさまと、どんな関係があるというの。」

「関係はないんだけれど話だけは聞いてくれというんだ、だから僕は話を聞いたのだ、あの女が抱え主から逃げ出したことを聞いたのだ。