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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちのもじ

血の文字

黒岩 涙香

Lesen Sie 血の文字 (ちのもじ) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 44.021 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

事は有りませんが唯ッた今警察長がお見に成り彼れに逢て帰たばかりですから目「夫だけで能く己の来たのが藻西に逢う為めだと分ッたな牢番「いえ夫だけでは有ません、警察長は僅か二三分囚人と話て帰り掛けにアノ野郎言張て見る気力さえ無い、斯う早く罪に服そうとは思わなんだが是で最う充分だ今に目科が遣て来て彼奴の言立を聞き失望するだろうと何か此様な事を呟いて居ましたから」目科は之を聞き扨は罪人早や既に爾まで罪に服したるやと驚きしものゝ如く、嚊煙草を取出す事すら打忘れて牢の入口を鋭く見遣れり、牢番は目科の様子に気を留ずして言葉を続け「成るほどあれでは服罪しましょう、私しは一目見た時から此野郎迚も言開は出来まいと思いました目「して藻西は今何をして居る番「私しは役目通り今まで彼れを窺いて居ましたが、彼れ疾くに後悔を初めたと見え泣て居ますよ、宛で身体の大きい赤坊です、声を放ッて泣て居ます目「何れ行て見よう、だが己の逢て居る間、外で物音をさせては了ないよ」と注意を与え目科は先ず抜足して牢の所に寄り窃かに内を窺い見る、余も其例に従うに成る程囚人藻西太郎は寝台の上に身を投げて俯伏せしまゝ牢番の言し如く泣沈める体にして折々に肩の動くは泣じゃくりの為なるべく又時としては我身の上の恐ろしさに堪えぬ如く総身を震わせる